岸田文雄首相はトラブルが相次ぐマイナンバーの問題を巡り、4日に記者会見を開く方針を固めた。来年秋に現行の健康保険証を廃止し、マイナカードと一体化する方針については、現時点では維持する考えを示す方向だ。一連のトラブルに関する「総点検」の中間報告を8日に公表する方向でも調整に入った。
首相官邸は当初、保険証廃止時期を延期する案を軸に、8日に会見する方向で調整していた。だが、延期には6月に成立した改正マイナンバー法を今秋の臨時国会で再改正する必要があり、政府・与党内からも反対論が続出。現時点では延期は見送ったうえで、会見を前倒しして方針を説明し、国民の不安払拭に努めるべきだとの考えに傾いた。
当面の対応として、マイナ保険証を持たない人らに交付する「資格確認書」の有効期限に関し、運用を柔軟化する案も出ている。
マイナ保険証を巡っては、自民党の萩生田光一政調会長、世耕弘成参院幹事長らが保険証廃止の延期容認に言及。河野太郎デジタル相らは予定通りの廃止を訴えている。
原文出處 產經新聞