ロシア軍に撃たれた弟、最後の力で撮った映像 村は侵攻の防波堤に
ロシア軍の侵攻はウクライナで、包囲戦やミサイル攻撃を受けた都市部だけでなく、農村部にも深い傷痕を残した。首都キーウ(キエフ)周辺では、1カ月にわたる占領を経験し、大きな被害を受けた村もある。一方で、現地を訪ねてみると、戦いを強いられた若いロシア兵への同情を語る人もいた。
2月24日にウクライナに侵攻したロシア軍の一部は、キーウの包囲を狙ったとみられている。ベラルーシ領からチェルノブイリを通って南下した部隊のうち、一群は首都北西郊のブチャを攻略し、虐殺を起こした。一方、別の一群は農村地帯を南下し、首都の南西に回ろうとした。
後者は3月2日、キーウ北西の街ボロジャンカを攻撃し、マンションを倒壊させて多数の住民を生き埋めにした。ボロジャンカの南10キロ余の街道沿いにある人口2千人ほどのアンドリーウカ村を攻撃したのも同じ日だった。住民によると、ロケット弾が降り注ぎ、多くの家屋が炎上した。村はその後、1カ月にわたってロシア軍に占領された。
原文出處 朝日新聞