台湾の呉釗燮(ご・しょうしょう)外交部長(外相に相当)は7日、記者会見を開き、ロシアの侵攻を受けているウクライナを支援する資金として、一般市民からの寄付金を中心にまず1億台湾元(約4億円)を寄贈すると発表した。これに先立ち、すでに医療物資27トンをポーランド経由でウクライナに送ったという。
同部は今月初め、ウクライナ支援のための寄付口座を設け、7日までにすでに約3億台湾元(約12億円)が集まったという。蔡英文総統も自らの給料1カ月分、49万台湾元(約200万円)をウクライナに寄付すると発表した。
呉氏は「台湾はウクライナと同じように権威主義からの圧迫を受けており、ウクライナ人民の勇敢な姿はわれわれを鼓舞した」と強調した。
ウクライナは中国と親密な関係にあり、中国に多くの軍事技術を提供したとされる。また、中国がウクライナから購入した建造途中だった空母を改修して完成させた、空母「遼寧」はよく台湾海峡を通過し、台湾にとって大きな脅威となっている。このため、台湾のインターネットには「支援すべきではない」といった意見も見られたが、呉氏は「われわれは困った人を助け、国際社会の一員として責任を果たしていく」と述べた。
原文出處 產經新聞