14億人の頂点に立つ男の、長い「夏休み」だった。
中国共産党総書記(国家主席)の習近平(シーチンピン)は昨夏、7月末から17日間にわたって動静が途絶えた。
この時期は例年、中国共産党の現役幹部や党長老が河北省の海辺の保養地、北戴河に集う「北戴河会議」がある。秋の中央委員会全体会議や5年に1度の党大会に向けた根回しの機会であり、中国政治はここで決まるとまで言われた時期もある。
昨年も北戴河の駅や高速道路の出口には多くの警官が立ち、ものものしい警備が敷かれていた。しかし、複数の党関係者が「習は北戴河には行かなかった」と断言する。
二つの原稿を推敲
習はどこで、何をしていたのか。業務を補佐する党関係者は「習は北京にとどまり、二つの原稿を推敲(すいこう)していた」と明かした。
原文出處 朝日新聞