「寄生虫が台湾を毒している」。中国軍は1日に台湾周辺に展開した軍事演習に合わせて発表した声明で、台湾の頼清徳(ライチントー)総統への執拗(しつよう)な個人攻撃を展開した。習近平(シーチンピン)指導部はなぜ、頼氏をここまで敵視するのか。
中国軍、台湾周辺で演習 「重大な警告」 頼清徳氏へ激しい非難も
中国国営中央テレビ(CCTV)が報じた軍の専門家の説明によると、この日の演習は陸海空ロケット軍に、偵察・警戒や情報支援なども加わった。統合作戦による実戦能力や台湾側の攻撃目標を精密に狙う能力、制海権や制空権を奪う能力を示すものだという。
ただ、2022年夏にペロシ米下院議長が訪台した直後など、過去の大規模な演習では台湾本島を取り囲むように設定された演習域を公表したが、今回は「台湾の北、南、東側海域」としたのみで、具体的な演習区域を公表していない。昨年12月や先月には、予告や発表なしに多くの艦艇を展開したり演習を実施したりしており、あえてあいまいな部分を残すことで台湾側に緊張感を与えるとともに、中国軍が台湾周辺に展開する状況の「常態化」を示す狙いもありそうだ。
台湾の海巡署(海上保安庁に相当)によると、中国本土に近い金門島周辺の海域で1日朝、ゴムボートに乗った中国人男性を発見し、不法に入境しようとした疑いで調べている。「軍事演習の一環である可能性も排除しない」としている。
原文出處 朝日新聞